Hao life

中国時代劇、華流史劇好きのブログ

「男狐聊斎〜狐の恩返し〜」ネタバレ感想 知己の映画

お空きれい。灯籠祭も美しい。そうファンタジーな世界観はとても魅力的です。キャラも特には文句なく「陳情令」の時より成長したチー・ペイシンが大人になっても可愛らしさを醸し出してくれます。もう一人の主役高凱は、クールなイケメンです。個人的に回想で出てくる方の姿が好きです。94分という短い時間でストーリーは良くまとまっていたように思います。

狐と人間の友情物語です。情以上愛情未満と感じます。ライトブロマンスとでも言いましょうか。確かに雲月は白辰の事が好きみたいで、熱い視線を向ける場面とか白辰も複雑な想いを抱いている感じもわかるんだけど。

過去の出会いもセリフがあまりなく短い映像見せられて、友達になったのは理解できるけど恋心を抱くようになったきっかけとか全然出てこないので、(もしかしてあの剣舞が決めてだったり?)過去の因縁もひょんな事から友達になったけど、義理堅いから命助けて呪いも引き受けてあげたって感じ。そんなだから、再び出会っても萌えなエピソードもセリフもあまりないのでちょっと説得力に欠けるかなと。雲月はずっと嫁も娶らないできたけど、それは自分の奇病のせいだと思うし。白辰は、過去の記憶を失ったせいで執着も持ってないように見えちゃう。

二人の関係の変化の表現は分かりやすくて良かったんですけど、ラストが「お前はしっかり生きろ!」からの雲海を眺めて泣きもせず「白辰…」そしてエンディングロール。このエンディングロールの後何かあると期待したのは私だけじゃないはず。

「え~!これで終わり????」と思わず叫びましたとも。

最後のセリフに予告編でテロップされた「死んでも永遠に離れない」というセリフでも言わせてほしかった。そうすれば絆を感じられたと思うんだけど。脇役の幽霊蓮を作った夫婦?の方がよっぽど絆を強く感じてしまうんですよ。

EDロール後に、旅をしている雲月が森の中で狐に出会うシーンでも挿入してくれるかと期待してたんだけど…。なにも無かった!!

熱いブロマンスを期待して見てはいけない。狐さんと人間さんの因縁絡みの友情ものとしてみると満足度が上がります。しかし、ブロマンスの定義は人それぞれなので各々観賞して判断してください