Hao life

中国時代劇、華流史劇好きのブログ

【山河令】感想 めっちゃ良き知己の沼にハマる

ブロマンスという事で、そういうのが好きな人には絶対ハマる。なにせ主役二人は始終いちゃこらしているので。序盤から老温なんて阿絮のストーカーでしょってツッコミ入ります。張成嶺が加わった際にはもう家族。お母さんは老温ですかね?彼の張成嶺をさしての「うちの子」発言はやっぱし君たちの子供ですか?って思ったもの。武侠は同じ派閥に入れば兄弟になったりするから家族なのでしょうけど、なかなか妄想はかどるセリフです。そのうちこの家族に偏屈お爺さんまで加わり、嫁と激しく争います。こう書くと家族ものみたいだけど違います。二人の濃ゆい知己の物語です。

こういうおちゃらけた部分もあり、楽しいのですが主人公二人はそれぞれ重い過去を背負っている。阿絮は己のせいで師弟を死なせてしまったことで自分に罰をかし生きてきた。老温は憎しみという魔に取りつかれ江湖すべてを巻き込み両親の復讐のために生きてきた。特に老温はずっと人間の心を捨てて生きてきて、阿絮に出会って少しずつ人の心を取り戻していくと同時に、阿絮に自分の正体が知られることを恐れている。

老温の生い立ちは本当に悲惨なので、この復讐が終わったら幸せになってほしいって願って視聴してました。だからそういう点でも腹心の阿湘には、曹蔚寧と幸せになってほしかった。曹蔚寧は頼りなさそうだけど義に熱くて素直な好男子。阿湘の正体を知っても彼女を裏切らなかったのは安心しました。阿湘はツンデレだけど彼のことは本当に大好きでかわいい好カップでお気に入りだったのに、最後は殺されてしまい号泣。老温の周りの人は皆死んでしまう。辛い。しかもこの時点で阿絮も死亡フラグがまた立ってしまっているのだから。

この時作戦を知らされてなかったので、阿絮は釘を抜いて自分の寿命を縮めてしまっていた。阿絮は老温のいない世界で生きながらえても仕方ないって思ったに違いない。(老温!そういう阿絮の行動をどうして想像できなかった)ここなんで阿絮に秘密だったのか(いくら体を案じていたこととはいえ)いまだに解せないない。だって知らされてなかったから彼は自分の武侠の力を取り戻して老温の復讐に向かったのだから。なんてロミオとジュリエットのような行き違いの誤解が生じてしまったわけで。阿絮にとっては老温が生きていたとわかったとき。まずうれしかっただろうけどあとから複雑な思いが交錯したと思う。しかしこれがあったから阿絮は老温の復讐の気持ちを心底理解できたのだけど。

なんかどっちか死んでしまいそうだなとうっすら感じていたんだけど、老温のほうが逝ってしまいました。しかも阿絮の命を救うために。老温には彼のいない世界は光がなく闇と同じなのでしょう。阿絮は2度も取り残されたのです。本人も言ってたけど取り残されるほうが辛い。本当にそう思う。大人になった張成嶺が六合の術は「即死はしないけど」って言ってたから、白髪になっても少しはあの後一緒にいられたのかなと思った。葉殿が「誰も俺より先には逝かせん」って言ってたし余計に老温に精気注ぎ込んでたから老温には余力があったのよとか考えつつ、張成嶺娘にその名前を付けてありがとうと感無量になりながらエンディングみていたら、アナザーエンディングきました。皆さん!悲しみにくれた目でエンディングしっかり見ましょうね

 

sanngarei


「待てよ こら」「あははは 捕まえってごらんなさ~い」(と私には聞こえた)戯れあう二人。ハッピーエンドありがとう。でもバットエンドも用意されていたんですね。ほうほう、これはこれでまた違った趣がある山河令…。でもお二人さんにはハッピーエンドでいてほしいかな。

私はしばらく山頂で神々の戯れを眺めていたいと思います。